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2017.12.18
アルゼンチン競馬 訪問記

2017年10月13日より5日間、アルゼンチン競馬および周辺牧場を訪問しましたので簡潔にご報告します。

10月13日AM
早朝よりSan Isidro競馬場に隣接するトレーニングセンターへ調教見学

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約2000頭の馬が在籍

コースは内側から硬度の異なる4種類のダート(粘土質)と大外に2500mほどの芝コースの全5走路
レースも左回りなので調教も常に左回り

 

月曜、火曜に追い切りを行う厩舎が多いため、金曜日の本日はキャンター調整の馬がほとんどだったが、馬が背中にマットを乗せただけの裸馬で調教が付けられている
『鞍を付けない方が馬本来の動きを邪魔しない』との考えらしいが、それで15-15程度の調教にはびっくり。

 

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厩舎エリアには50m程のプールもあり、利用する馬もチラホラみられる

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預託料はUS$1,000/月で乗り役の給料がUS$600/月。アルゼンチンの平均所得から考えると低めか
乗り役は毎日20鞍程度の騎乗数とのこと。

調教後すぐに乗り替われるように馬は馬場で待機している。
騎乗時間は短く馬房から出し戻るまで15~30分程度。

 

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飼料はえん麦にトウモロコシ、ルーサンのみ。敷料は麦稈またはシェービング
栄養に関しては意識が低い

濃厚飼料が少ない影響か馬は大人しい。
また、文化的に去勢する馬は稀とのこと。

調教の合間にGⅠ出走予定馬や、GⅠ、GⅡ勝ち馬を数頭見学

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やや硬めの繋と胸の深さ、腰幅の大きな馬が多い

調教後は明日開催予定のSan Isidro競馬場へ

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直線1000mやワンターン2400mのレースも開催される一周2800mほどの大きなコース
古いがコースコンディション含め素晴らしく管理されている

10月13日 PM
中心部から車で西に1時間程、Harasia La Pasionへ

 

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800ha以上の土地に当歳、繁殖、種牡馬が200頭以上繋養されている大きな牧場
カジノを経営しているオーナーで牧場の建物にはお金をかけており

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場内には種馬場やセリ場も備えられている。

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場内の芝生は短く刈られてきれいに管理され、さながらゴルフ場。

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しかし、肝心の放牧地の草は伸びており、放牧地も0.5haほどに一頭または一組の放牧
狭い(-.-)

ランチ前にセリに上場する当歳厩舎へ

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セリ馬は10月から舎飼い、ウォーキングマシン30分(運動の足りない場合は追加で速足10分)のみで放牧は無し。
ザクっと計算して一日の運動量は3.5~5km程と極端に少ない

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餌はペレットタイプのサプリメントにえん麦とトウモロコシ。

オーナーのご子息、マネージャーなどとランチを挟み、販売馬である繁殖と種牡馬を10頭程見学

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Violenceなど米国からシャトルで来る馬もいるようだが、種付け料がUS$15,000を超えると採算面で人気が落ちるとのこと

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最後に日本と同じスタイルでの種付けを見学し
本日の視察は終了

10月14日
ブエノスアイレス南西部にある牧場Haras La Biznagaへ。
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陸路では4時間程かかるので牧場に手配して頂いたセスナを利用。

Haras La Biznagaは100年以上の歴史があり、700ha以上の広大な土地に繁殖、当歳、1歳、2歳、種牡馬が繋養され、アルゼンチンの牝馬GⅠは全て勝ったことがあるというほどの大牧場。

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OCD(飛節)や外傷など倒馬しての外科手術も行っている。

今回、牧場を閉鎖予定とのことで販売対象の繁殖、関連する1歳、2歳を見学させていただいた。

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1歳馬は5haほどの土地に7~8頭で昼夜放牧。冬でも氷点下には下がらないが37℃ほど上がる夏には放牧を中止するらしい。
放牧地に広さはあるものの草丈は長く、放牧地=運動場という考えは無い。

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南半球のため日本では2歳4月と同じ状況の馬たちも軽い馴致しか行っておらず

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当歳、1歳の見栄えもイマイチだったが、繁殖は全てGⅠ勝ち又はGⅠ2着、重賞勝ちのブラックタイプ的にも素晴らしい馬達だった。

午後はSan Isidro競馬場へ。

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今日だけで3つのGⅠを含む18レースが開催。
GⅠの割に人は少ない(見た目は1000人以下?)が客の盛り上がりと場内の雰囲気は良い。

10月15日

ブエノスアイレスの北西約120キロ、サンアントレオデアレコにある牧場HARAS VACACIONへ

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ここは450haの敷地に繁殖180頭~(シーズン中は250頭)、1歳馬130頭を繋養する大牧場。獣医師も3人いる。

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二歳馬は9月から10月にかけて既に競馬場へ移動しており、成長の遅い馬のみ数頭が残っている。

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ここには1000mの馬場も備えており、ブレーキングは約1ヶ月間、鞍付、常歩、ハッキングキャンターまで進める。

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種牡馬Remote、War command、In the darkと繁殖(GⅠ馬をメインに)、当才を見学。
1歳馬の放牧地も見せて頂く。

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広い放牧地をロープで仕切り、馬が草を食べ過ぎるのを制限している。
24時間放牧を基本とするが太るのが問題だとか。

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運動量を上げれば良いと思うのだが、放牧地が運動場である意識は無い。放牧地は掃除刈りされる事はなく、草を食べさせる場所との認識だった。

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放牧地はどこの牧場でも非常に乾燥したパサパサの固い土壌

マネージャー、オーナーの話好きが幸いし、ランチでは多くの質問に答えて頂いた。

先代大統領の社会主義国との貿易、政策不満からOCDなどの成長期骨疾患の発症率やセリ後のレントゲン検査など幅広く。
馬は素質で走るため放牧地での運動が将来に影響するという考えはもっておらず、日本ではGPSを付けて放牧地での運動量を把握しているという話をするとかなり驚いていた。

その後、すぐ近くのHARAS CARAMPANGUEへ。

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サトノダイヤモンドのブルードメアサイアーであるORPEN、SEEK AGAIN、SUGGESTIVE BOYを見学。
ORPENは21歳、下痢による体調不良もあり痩せて背タレ体型が一層目立つ
一言で言うとトモ幅を大きくしたジャングルポケット。
しかし馬の雰囲気はすごく良い。

その後、1歳、当才を見学。
放牧地が遠いので場内の移動手段はなんと馬‼

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馬に癒されながら観光気分で今日の牧場訪問は終了

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夜はアルゼンチンタンゴを観賞

10月16日
PALERMO競馬場にて調教見学
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こちらはSAN ISIDRO競馬場と並びブエノスアイレスのメイン競馬場

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こちらは市街地から10分ほどに立地し空港も近く、敷地の真横を電車が通るため、少々騒がしい

競馬場内には2階建ての厩舎もある

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馬場は米国以上の粘土質。そこにローラーをかけることで表面は固く平担に維持されている。

SAN ISIDROより厩舎エリアが小さく、1000頭ほどが在籍している。

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預託料はSAN ISIDROより安価でUS$800前後。

今日は月曜日のため追いきり馬が多く流石に追い切り馬の多くは装鞍されてるが、中にはハロン13秒程度を裸馬で乗られる馬も

 

調教後は検量室や装鞍所などを見学

 

新しいスタンド(レストラン形式)もあり施設はとてもきれい

午後からは競馬開催を見学

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SAN ISIDRO競馬場も同様、オーナーズルームは高層階の個室が準備され、レストラン形式で飲食も可能。
この点は日本も改善の余地が大きい
やはり、こちらの競馬場も時計は速い。
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レース時にはダートであっても馬場にローラーをかけるかめ表面は硬く時計が出やすい。

競馬場の地下には500メートルに渡り24時間営業のスロットマシンのみのカジノが設置され、午後の開催時にはほぼ満席
本日は3歳牝馬GⅠ(GRAN PREMIO SELECCION)が開催。GⅠでも賞金700万円、下の一般戦では60万円~。GⅠ賞金が預託料の70倍と考えると日本で言う約3000万円なので安い。

10月17日
アルゼンチン視察は予定通り終了。
今回の旅でお世話になったアルゼンチンの皆様と日本の皆様、そしてエージェントの方々、知り会えた全ての皆様に感謝します。
将来共に仕事が出来ることを目標に
恥ずかしくない仕事をしていきたいと思います。
ありがとうございました。
アルゼンチン集合写真

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